2020年を振り返って

 今年は最初から最後までコロナに振り回された一年でした。

 失ったものも多かったし、音楽家としても存在意義が揺らいだり、終わりのない失望感のようなものも感じました。
 でもコロナ禍だから考えたこともある。
 今までにないことに挑戦もしました。なんとなく例年通りやっていたことを、アップデートすることもできました。悪いことばかりではなかったのかもしれません。

 緊急事態宣言中では、迷いに迷いましたが、感染対策を怠らないようにして、個人レッスンは続けました。人と人との繋がりを分断してしまうコロナ禍で、唯一家族以外との繋がりが出来て助かりました、と言ってもらえたことも喜びでした。そしてこの期間にみんなとても上手になりました!笑

 まさかyoutubeチャンネルを作ることになるとは思いませんでした。
 作ってみたらなんてことはない。作ったことによって、新しい出会いも増えたように思います。

 年末には親知らずも抜きました。
 生まれて初めての抜歯だったので、数日前からびくびくしていたのですが、麻酔をして取り掛かったら、ほんの10秒ほど。するっと抜けました。親知らずから生じる痛みが歯全体に伝播して、どの歯が痛いかわからない状態になっていたのですが、ぴたっと治まりました。

その後は、モンドール病にもなりました。皆さんこの病気ご存じですか?
腕や胸の血管のラインにに謎の引きつれが出来て、なんとなく痛い、引っ張られる感じがする病気です。大したことはないのですがなんか気になるのです。
 これは3週間ほどで治ってきました。

 なんとか無事に今年を越すことが出来そうです。

 2020年、多くの方に大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
 人様に迷惑をかけないように、と思って生きてきましたが、人間それは難しいようです。自分を知って、無理をせず2021年を生き抜いていきたいと思います。

ヴェネツィア、ではなくディズニーシーです。

スケールの練習の重要性

 新型コロナウイルスの影響で、コンサートの仕事がなくなってしまい、練習する目的を失ってしまったので、ここ1か月余は普段弾かないような曲をパラパラと弾いていました。
先日のオンラインコンサートでベートーベンのトリオ他を演奏することになったため、ちゃんと練習しようと思ったら、鍵盤に指が入らない!・・・正確に言えば弾けていないわけではないのですが、響きのある音が出ていないのです。次の日には指と指の間の筋肉痛が発生しました。ここの筋肉が落ちていたようです。

 練習を怠ると筋肉は落ちる

 ロマン派の曲を演奏するときは感情を表現することが先に出るので、指や手の状態は後回しにされてもどうにか表現できるかもしれないけれど、古典の曲はそうはいかないようです。第一に曲中に音階(スケール)が多いです。そして、バロックと比べてと音域も広いので、結構ダイナミックに音階が曲の中に展開されています。自分の手の都合で音階にむらがあったりころがっていては古典の美しさが表現できないですよね。

 音階を弾くときはほぼ必ずお隣りの指を動かすことになるので、指の分離がとっても必要になります。筋肉が落ちていると指の動きが鈍り、分離もおぼつかず、鍵盤をしっかりタッチできないことに繋がっているみたいです。

 ハノンにも音階の練習はありますが、指使いがパターン化されているため、楽曲の中で音階を弾くということと別物に感じます。ハノンやエチュードに加えて古典のソナタを基礎練習に入れる必要がありそうです。こうなると、基礎練習に果たしてどのくらい時間がかかってしまうのでしょうか・・・!

音階の練習はすべての表現につながる!