ピアノを始めるときのピアノの選び方

 お子さんの生徒さんの中で、ピアノを始める際にどんなピアノを買ったらいいかをよく聞かれます。ピアノはいざ買うとなると場所も取りますし、音が出るのも気になります。せっかく良いピアノを買ってもすぐやめてしまうことになったら勿体ないですよね。どのくらい続ける気があるか、あるいはどのくらい続けられそうかを見極めながら、どのピアノが今一番合っているかを判断するとよいと思います。

◆ピアノの種類◆
①グランドピアノ
②アップライトピアノ
③電子ピアノ
以下でそれぞれの楽器について説明していきます。

 ①グランドピアノ・・・もしご予算に余裕があり、おうちが大きくてスペースが有り余っている方は迷わずグランドピアノを選んでください。グランドピアノは音の響き方や鍵盤に触って音が出るまでの感覚が一番自然です。これ以上のものはありません。(もちろんグランドピアノの中にもグレードはありますが。)

 ②アップライトピアノ・・・ピアノを長く続ける気持ちがあり、電子ピアノには抵抗がある方はアップライトピアノが良いと思います。アップライトは壁にくっつけて設置するのでスペースはそこまで取りません。それでいて、弦を響かせて音を鳴らす感覚を味わえます。グランドピアノほどの迫力は出せませんが、ピアノを専門で目指すということでなければバランス良く機能を兼ね備えていると思います。

 ③電子ピアノ・・・コンセントにプラグを差し込んで音が出るピアノです。スペースはアップライト同じくらいで、価格によって搭載されている機能と音色の再現性が変わってきます。電子ピアノは極めてピアノの音に似せた電子音ですので、生の音には敵いません。ですが、電子ピアノにしかない良さがたくさんあります。例えばピアノ以外の楽器(オルガンや弦楽など)の音を出せたり、気軽に自分の演奏が録音出来たり、電子ピアノ内蔵のピアノ曲を聴いたりすることができます。いつまでピアノを続けるかわからない、とりあえず始めてから様子を見たいという方は電子ピアノを選ぶとよいと思います。 
 次回の記事で電子ピアノを詳しく取り上げたいと思います。


第2回オンラインコンサート終了しました。

 8/2第2回トリオコンサートが終了いたしました。会場にお越し下さった皆様、またパソコンやスマホの前でお聴きくださった皆様、本当にありがとうございました。
 配信するために機器やマイクの設定をしながら、会場の設営、そして肝心のリハーサルもしなくてはいけないので、開演で5時間前にホールに到着したにもかかわらずぎりぎりでした。

 お世話になったイシイホールの石井さん。レコーディングができそうな程機器を取り揃えてくださいました。手元にマイクも用意してくださり、カメラに向かって叫ばなくても済みました。配信環境も整えてくださり、手ぶらで配信コンサートができる珍しいホールになるかもしれません!

 まだまだ慣れないことも多くお見苦しい点もあるかもしれませんが・・・、ホールで拍手をいただき、また実況で励ましの言葉をいただき、本当に幸せな時間でした!!本当にありがとうございました!


指先のしびれと姿勢

 つい先日のことですが、左手の指先にしびれを感じて、どうも思うように指が動かせない状態になってしまいました。ピアノを弾き続けて30年余り・・・まあこんなこともあるのかとやり過ごそうと思っていましたが、何日経っても状態は全く良くなりません。
 浮かぶのは悪い想像ばかり。このまま治らなかったらどうしよう。神経内科に行くべきか、それとも整形外科か・・・。
 
 そこである方に助言をいただきました。そのしびれは首から来てる、頭を下に向けてばかりいると肩や腕、指にしびれが出てくることがあるそうです。
 思い当たるふしがありました。スマホばかり見ていました。ニュースが気になって四六時中チェックしていました。
 とりあえず首の位置と、姿勢を改善することにしました。腰を立てて、背筋を伸ばして首までのラインを意識する。このような良い姿勢をするということは、演奏する上で長い時間弾き続けるためにも重要なことですが、しばらく気を付けていませんでした。それからニュースもあまり見ないことにしました。どうせ良いニュースなんて無いですから。すると数日経って、しびれが無くなってきました。いわゆるストレートネックの状態になっていたのかもしれません。

 体は本当に正直です。いつの間にか悪い習慣が癖になっていることもあるので、体が楽器であると音楽家しては本当に気を付けなければなりません。しびれが気になっている方がいらしたら、もう一度是非姿勢を見直してみてください。


第2回オンラインコンサート開催!

 

 前回とオンラインコンサートと同じメンバーで第2弾オンラインコンサートが開催されることになりました!!
 今回のトリオコンサートは前回同様のツイキャスプレミア配信と同時に、少人数のお客様も交えて開催することになりました。会場鑑賞は限定15名のご案内となります。

日時
2020年8月2日(日)
13:30開場(配信開始)
14:00開演(演奏開始)
15:40終演
※休憩あり

会場 アコースティックサウンド イシイホール
   住所:横浜市泉区上飯田町4555(無料駐車場あり)
・「瀬谷」「いずみ野」「桜ヶ丘」「立場」「長後」各駅よりタクシーまたはバス
・バス停「上飯田車庫」より徒歩1分、「ひなた山バザール前」より徒歩7分、バス停「ひなた山第一」より徒歩7分

出演
サクソフォン:田村 哲 https://www.satoshitamura.net/
ファゴット:東 実奈 https://www.minahigashi.com/
ピアノ:川岸 麻理 https://mari-kawagishi.com/

曲目
A.ピアソラ/ブエノスアイレスの春
P.ヒンデミット/ファゴットソナタ
L.E.ラーション/サクソフォン協奏曲
休憩
P.E.バッハ/トリオソナタ 変ロ長調 wq.158
P.ジャンジャン/プレリュードとスケルツォ
L.V.ベートーヴェン/フルート、ファゴットとピアノのための三重奏曲 ト長調

料金
①ツイキャスプレミア配信チケット ¥2,000
②会場観賞チケット 一般 ¥2,500 / 学生¥2,000(15名限定)
③セット券 ツイキャスプレミア配信チケットと会場鑑賞チケットの両方をご購入の場合、合計額から1,000円割引いたします。
配信チケットをご購入いただくと2週間の録画視聴が可能です。

(セット券の購入例)
一般1名+配信チケット 4500円→3500円
学生1名+配信チケット 4000円→3000円
一般1名+学生1名+配信チケット 6500円→5500円
 

⭐︎①配信チケット購入、視聴方法はこちら⭐︎

https://ja.twitcasting.tv/c:tamura0160/shopcart/11346

②会場鑑賞チケット、③セット券を購入希望の方は「お名前」「枚数」を明記のうえ、tamura0602@guitar.ocn.ne.jp (田村)までご連絡をお願いします
 

☆予定があり視聴できないとお嘆きの方へ!☆

●チケットを購入していただければ配信終了後もアーカイブ(ライブの模様を保存したもの。音質、画質ともに変わりません)をご覧いただけます。

※アーカイブの期間は配信日から2週間です※

●もちろん生放送で視聴して頂いた方も、2週間の視聴期間中はアーカイブを自由に見ることが出来ます。

皆さんの配信ライブご視聴をお待ちしております!

音を間違えないようにするには。

 ご自宅で練習している時にどうしても音を間違えてしまって、なかなか直せないということはありませんか。間違えてしまうことはわかっているのに、何度も繰り返してしまう。指が間違えた音を勝手に弾いてしまう。
 それは間違えた音が脳にインプットされてしまったからです。脳内に一度インプットされた情報はなかなか修正することができません。インプットするために使った時間の倍くらいの時間を使って、正しい情報をインプットし直さなければいけなくなります。できれば避けたいですね。

音を間違えないためのたった一つの方法があります。
最初から間違えた音を弾かないことです

 ではそのためにはどうしたらいいのでしょうか。
 
 最初に楽譜を見渡した時に、すぐ弾いてみたくなる気持ちはわかります。すぐ理想のテンポで弾きたくなる気持ちもわかります。
 でもぐっと我慢して下さい。片手ずつでも両手でも構いません。ワンフレーズずつ(メロディーを一息で歌える長さ)練習していきます。
 重要なのは指使いです。指使いを考えることは音楽を考えることでもあります。そして間違いを弾かないための大切な方法です。書いてある指の番号は音と同じぐらい大切な情報ですので、絶対見落とさないようにしましょう。
 指使いを守って弾くと手のポジションが自然と決まってくると思います。どの音で移動するのか、手をどのくらい開く必要があるのか、そのような動きの流れを、ゆっくり弾きながら確認していきます。ワンフレーズずつです。
 もし間違えそうになったら、すぐパッと弾くのをやめてください。危ないところでした。良い動きの連続でいつも進むようにしてください。

 慣れてきたら少しずつテンポを上げていきます。そのフレーズに余裕が出てきたら、次のフレーズに進みましょう。とても地道ではありますが、間違えを直す時間に比べたらなんてことはないです。

 私が大学院生だった頃に、ルース・スレンチェンスカさんの公開講座を受講したことがあります。彼女の練習方法はワンフレーズをメトロノームを40に合わせて弾いて、その後1ずつ上げて弾いていくのだそうです。41、42、43・・・気が遠くなります。
でもこの練習をすればどんなフレーズも絶対に弾けるようになるそうです。
 スレンチェンスカさんは現在95歳で、今もなんとyoutubeで演奏をあげています!驚異的ですね。よかったらご覧になってみてください。


Youtubeチャンネル開設しました!

 川岸麻理 youtubeチャンネルを開設しました!!
 今までの演奏の音源はアンサンブルや伴奏が中心でしたが、なかなか取り組む時間を取れなかったソロの曲を、思いつくままに撮り溜めしたものを公開していきます。まずはモーツァルトのきらきら星変奏曲と、ラフマニノフの音の絵よりOp.39‐6をアップしています。是非ご覧ください!そして、良かったらチャンネル登録もよろしくお願い致します。


調律が完了しました。

 コロナの影響でなんとなく延び延びになっていたピアノの調律を、今日やっとしていただきました。今回は生徒さんでもあり、ピアニストでもある、お姉さんにご紹介いただき、岸本誠三さんにお願いしました。ピアノが生き生きと蘇ったようです。いろいろなタッチに応えてくれそうです。
 ダンパーペダルは遊びの部分が多すぎていたようで、反応を良くしていただきました。
ソフトペダルは踏むごとにギシギシと音がしていたのを直してくれました。ギシギシという音は日常になりすぎて、耳に入っていませんでした。慣れって怖いです。
 譜面台の上にはいつの間にかなくなっていた生徒さん用シールがありました。蓋の間に落ちていたようで無事に救出されました。
 


ピアノの大掃除

 ピアノの調律を控えて、ピアノの中を大掃除しました。グランドピアノは中が穴だらけで、埃が溜まる場所が満載です。特に弦が張ってあるところの下にある響板は直接触れることができません。なのでどうしても埃が溜まってしまいます。
 ブラシが付いている掃除機で吸おうとすると、弦に阻まれてしまうし、傷付きそう。そこで綿棒を弦と弦の隙間に入れてみると・・・見事に綿棒が埃を巻き取ってくれました。
 長年の埃が取れてすっきりしました。
 
 綿棒、おすすめします!








ピアノは何歳から始める?

 小さなお子さんで幼稚園や保育園の先生がピアノを弾いているのに憧れて、私(ぼく)も弾いてみたい!と言うことがあると思います。そんな時に一体いつから始めるべきなのか迷われると思います。

 ピアノに関わらず、広く音楽に親しむのは0歳から出来ます。子供向けのコンサートに出向いたり、音楽に合わせて体を動かしてみたり、色々な楽器の音を聴いてみたりすることは、どんな小さいお子さんでも記憶に残るものです。その経験の中で特定の楽器に興味を持ったり、歌うことが得意なんだと発見することもあります。

 ピアノに興味を持って、いざピアノを習いたいという時には、クリアしておきたいポイントがいくつかあります。
①椅子にしばらくの間座っていられること
②平仮名がある程度読めること
③鉛筆で〇が書けること
④音を自分で出してみたいという強い気持ちがあること

 この4つが揃うのは、お子さんによって時期が異なると思いますが、概ね4歳~6歳頃だと思います。早くからピアノを始めることは出来ますが、3歳から始めて1年かかることが、5歳から始めたら1ヶ月で達成してしまうことも多々あります。そうすると掛けた時間もお月謝代ももったいないことになってしまいかねません。
 一方で最も大切なのは、④の音を出してみたいという気持ちです。気持ちが強い時に始めるのが一番の上達に繋がります。是非お子さんの興味の度合いと成長の度合いとの兼ね合いを見ながら、ピアノを始める時期の検討をしていただければと思います。


スケールの練習の重要性

 新型コロナウイルスの影響で、コンサートの仕事がなくなってしまい、練習する目的を失ってしまったので、ここ1か月余は普段弾かないような曲をパラパラと弾いていました。
先日のオンラインコンサートでベートーベンのトリオ他を演奏することになったため、ちゃんと練習しようと思ったら、鍵盤に指が入らない!・・・正確に言えば弾けていないわけではないのですが、響きのある音が出ていないのです。次の日には指と指の間の筋肉痛が発生しました。ここの筋肉が落ちていたようです。

 練習を怠ると筋肉は落ちる

 ロマン派の曲を演奏するときは感情を表現することが先に出るので、指や手の状態は後回しにされてもどうにか表現できるかもしれないけれど、古典の曲はそうはいかないようです。第一に曲中に音階(スケール)が多いです。そして、バロックと比べてと音域も広いので、結構ダイナミックに音階が曲の中に展開されています。自分の手の都合で音階にむらがあったりころがっていては古典の美しさが表現できないですよね。

 音階を弾くときはほぼ必ずお隣りの指を動かすことになるので、指の分離がとっても必要になります。筋肉が落ちていると指の動きが鈍り、分離もおぼつかず、鍵盤をしっかりタッチできないことに繋がっているみたいです。

 ハノンにも音階の練習はありますが、指使いがパターン化されているため、楽曲の中で音階を弾くということと別物に感じます。ハノンやエチュードに加えて古典のソナタを基礎練習に入れる必要がありそうです。こうなると、基礎練習に果たしてどのくらい時間がかかってしまうのでしょうか・・・!

音階の練習はすべての表現につながる!